オフィシャルブログ

海外の資格とその特徴|橋本設備興業

こんにちは!有限会社橋本設備興業の更新担当中西です!

 

さて今回は、海外の資格とその特徴

ということで、それぞれ解説していきます!

ガス保守点検は、ガスの供給や利用において欠かせない重要な業務です。特に海外では、地域ごとに異なる安全基準や規制が存在し、ガス設備の安全性を保証するために専門資格の取得が必要とされるケースが多いです。これらの資格は、地域特有の規制に対応するだけでなく、技術者としての知識や技術の証明として、業界での信頼性やキャリアアップの鍵となります。

本記事では、海外におけるガス保守点検に関連する主要な資格とその特徴を深掘りし、それらが現場や業界でどのような役割を果たしているのかを解説します。


海外におけるガス保守点検資格の必要性

ガスは、世界中で家庭や商業施設、工業分野において広く利用されていますが、その利便性と引き換えに、適切な取り扱いやメンテナンスが欠かせないエネルギー源です。特に海外では、以下の理由から資格取得が求められることが多いです。

  1. 安全性の確保
    ガス漏れや爆発、一酸化炭素中毒といったリスクを防ぐためには、正しい点検方法と修理技術が必要です。資格を持つ技術者は、こうしたリスクを最小限に抑える役割を担います。
  2. 規制の遵守
    各国や地域には独自の法律や規制があり、資格を持たない技術者がガス保守点検を行うことは違法とされる場合があります。資格取得は、業務の法的適合性を保証する重要なステップです。
  3. 技術力の証明
    ガス業界では、技術者の専門性を評価するために資格が活用されています。特に国際的なプロジェクトでは、資格を持つことが採用条件となる場合が多いです。

海外における代表的なガス保守点検資格とその特徴

ガス保守点検に関連する資格は、国ごとに異なる基準や要件に基づいて設計されています。以下では、主要な資格について詳しく解説します。


1. Gas Safe Register(イギリス)

特徴:
イギリスでは、ガス関連の保守点検や設置工事を行う技術者は、Gas Safe Registerに登録されることが義務付けられています。この登録は、ガス設備に関する作業を法的に行う資格を証明するものであり、登録技術者は「Gas Safe Engineer」として認識されます。

取得条件:
Gas Safe Registerへの登録には、以下の要件を満たす必要があります。

  • ガス関連の専門資格を取得(例:ACS認定資格、NVQ Level 2または3の配管資格など)
  • 実務経験の証明
  • ガス安全規則(Gas Safety Regulations)に準拠した技術能力を証明する試験の合格

メリット:

  • イギリス全土でのガス工事が法的に認められる。
  • ガス漏れ点検やガス機器の設置・修理などの業務に携わることが可能。
  • Gas Safe Registerは業界の信頼性を保証するため、雇用やビジネスチャンスが拡大する。

2. Certified Gasfitter(オーストラリアおよびニュージーランド)

特徴:
オーストラリアおよびニュージーランドでは、ガス設備の保守点検を行うために「Gasfitter(ガス工)」として認定を受ける必要があります。この資格は、家庭用ガスから産業用ガス設備まで幅広い作業に対応する技術を証明します。

取得条件:

  • 国家認定のトレーニングプログラム(Certificate III in Gas Fittingなど)を修了する。
  • ガス設備に関する一定期間の実務経験を積む。
  • 州や地域ごとの規制に基づいた試験に合格する。

メリット:

  • オーストラリアやニュージーランド全土でのガス保守点検業務が可能。
  • 工業用ガス設備や家庭用ガス機器など、多様な現場で活躍できる。
  • 一部の州では、資格を持つ技術者は自営業者として活動することも可能。

3. Journeyman Gasfitter and Plumber(カナダ)

特徴:
カナダでは、ガス工事や保守点検を行う技術者に「Journeyman Gasfitter」としての資格が求められます。この資格は、ガス配管の設置、メンテナンス、修理の能力を認定するもので、地域によっては「Red Seal Certification(レッドシール認定)」として国際的な標準に基づく認定を受けることもできます。

取得条件:

  • 4年間の見習い期間を経て、指定された実務経験を積む。
  • 州ごとの試験に合格する。
  • Red Seal認定試験を受験し、全国的に通用する資格を取得することも可能。

メリット:

  • カナダ全土およびアメリカ一部地域での作業が可能。
  • Red Seal認定を取得することで、国際的なプロジェクトにも参加可能。
  • 高い専門性を証明できるため、収入やキャリアの向上が期待できる。

4. Certified Gas Installer (CGI) – シンガポール

特徴:
シンガポールでは、ガス設備の設置や点検を行うために「Certified Gas Installer(CGI)」資格が必要です。この資格は、都市ガスやLPガスの設備を安全かつ効率的に扱う技術を認定するものです。

取得条件:

  • ガス関連の専門学校での学習を修了する。
  • ガス工事に関する指定の試験に合格する。
  • シンガポールガス規制機関(Energy Market Authority)が定める基準を満たす。

メリット:

  • シンガポール国内のガス工事を合法的に行うことが可能。
  • ガス漏れ点検や緊急修理、メンテナンスなど幅広い業務に携わることができる。

5. NCCER Certification for Gas Distribution(アメリカ)

特徴:
アメリカでは、配管やガス分配システムの保守点検に特化した資格として、NCCER(National Center for Construction Education and Research)認定資格があります。この資格は、特にガス分配ネットワークの設置と保守を行う技術者向けに設計されています。

取得条件:

  • NCCERが提供するトレーニングプログラムを修了する。
  • 現場での実務経験を積み、認定試験に合格する。

メリット:

  • ガス分配システムの設置、修理、点検に特化した技術力を証明できる。
  • アメリカ国内および一部の国際プロジェクトでの作業が可能。

資格取得がもたらすキャリアの可能性

ガス保守点検における海外資格を取得することで、以下のようなキャリアの広がりが期待されます。

  1. 国際的なプロジェクトへの参加
    国際資格を持つことで、海外の大規模なガスインフラプロジェクトに参加するチャンスが広がります。
  2. 専門性の向上
    資格取得の過程で最新の技術や知識を習得でき、技術者としての専門性を高めることができます。
  3. 収入の向上
    資格を持つことで、業界内での評価が高まり、より高収入なポジションを目指すことが可能です。
  4. 地域を超えた活躍
    資格の中には国際基準に基づくものもあり、複数の国で通用する資格を持つことでキャリアの幅が広がります。

ガス保守点検における海外資格は、地域ごとの法規制や技術要件に対応するだけでなく、技術者としてのスキルを国際的に証明する重要な手段です。資格取得を通じて、キャリアアップを目指し、安全で効率的なガス供給を支えるプロフェッショナルとして成長していきましょう。